【モダン高級注文住宅・豪邸事例集】

中庭を囲む家

守りながら、開く。
清々しさに満ちた平面プラン

プライバシーはしっかりと守りつつ、伸び伸びとした居住空間を実現するため、中庭を囲む平面プラン上に各居室を配置した邸宅。細い柱が並ぶピロティのようなテラス、大きく張り出した庇、ロフトのあるリビング。屋根の高さを抑えることで、どこにいても空の大きさが感じられる、清々しい中庭を囲む家です。

外観

中庭を囲む家の外観は、周囲に対して静かに佇みます。全体として屋根の高さを抑えることで、水平線が強調された端正なプロポーションに。外へ大きく開かない代わりに、住まいの内側に豊かな屋外空間を抱え込む——。この構成が、どこにいても空の大きさが感じられる清々しさを生み出しています。

中庭を望むリビング

ワイドな窓から広々とした中庭を望むリビングは、天井を高くとり、さらにロフトを設けて垂直方向にも広がりを持たせました。シアタールームとしても楽しめる場となっており、水平に伸びる中庭の景色と、垂直に抜ける吹き抜けの開放感が同居します。中庭を囲む家では、この「囲まれているのに広い」という感覚が暮らしの質を決定づけます。

ピロティのようなテラス

ダイニングに面し、リビングからもアプローチできるテラスは、シンボルとなる細い柱が並ぶピロティのような空間です。大きく張り出した庇が、明るさを取り込みつつ直射日光を遮蔽。雨が降る日でも掃き出し窓を開けて通風を確保でき、常に開放感を得ることができます。屋内と中庭をつなぐ、緩衝地帯としての名脇役です。

薪ストーブのあるコーナー

さまざまな角度で機能の異なる居室を設ける構成のなか、リビングには平面的に三角形となる部分が生まれました。このコーナーは薪ストーブのスペースとすることで、シンボリックな印象に。冬の日は、心和む炎とともに暖かさをもたらしてくれます。中庭を囲む家で生じやすい変形の余白を、住まいの主役へと転じた設計です。

中庭に面した廊下と出窓

子供室の前に伸びる廊下には、膝を折り曲げて入り込むことができる出窓を設け、通路の空間に奥行きを与えました。中庭に面するこの出窓から明るさが断続的に届くことで、立体感も強調されています。移動のためだけの廊下を、光と居場所を備えた空間へ。中庭を囲む家だからこそ実現できる、贅沢な回遊路です。

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Check point

「中庭を囲む家」が選ばれる理由

プライバシーと開放感を同時に叶える

中庭を囲む家とは、建物を「ロの字型」や「コの字型」に配置し、住まいの内側に屋外空間を抱え込むプランの住宅です。最大の利点は、外周を閉じたまま各居室に大きな開口を設けられること。
通りや隣家からの視線を気にせずカーテンを開け放て、街なかの敷地でも別荘のような開放感が得られます。閉じることで得られる安心と、内に開くことで得られる伸びやかさ。相反する要素を一度に満たせるのが、この形式が選ばれ続ける理由です。
さらに、中庭は住まいの各所から眺められる「共有の景色」となります。リビングからも、廊下からも、子供室からも同じ庭が見える——。家族が離れた場所にいても、ゆるやかにつながっていられる住まいになります。

計画時に押さえるべき条件

中庭を囲む家を成立させるには、まず一定以上の敷地規模が必要です。中庭が狭すぎると光が落ちず、単なる「空き地」になってしまうため、周囲の建物の高さと日射角度から必要な広がりを検討します。
建物が中庭を取り囲む形になるぶん、外周の長さが増えて建築コストは上がります。断熱・気密の面でも不利になりやすいため、高性能な断熱仕様とセットで考えることが前提です。
加えて、中庭の排水計画は必ず設計初期に確定させましょう。降雨時の排水経路、寒冷地であれば積雪や落雪の処理まで含めて検討しておかないと、後から解決するのは困難です。庇や軒を深く出す計画は、雨仕舞いと日射コントロールの両面で有効に働きます。

中庭を囲む家を成功させる設計ポイント

1.

中庭と室内をつなぐ「縁側」を設ける

室内と中庭をいきなり接続するのではなく、あいだに半屋外の緩衝空間を挟むと、暮らしの豊かさが格段に増します。細い柱を並べたピロティ状のテラスや、深い庇の下のウッドデッキがその役割を果たします。
大きく張り出した庇は、明るさを取り込みながら夏の直射日光を遮り、雨の日でも窓を開けて通風を確保できます。中庭を「眺めるもの」から「使うもの」へ変える、決定的な仕掛けです。

2.

回遊動線と光の変化を組み込む

中庭を囲む家では、庭のまわりを一周できる回遊動線が自然に生まれます。行き止まりのない計画は家事や移動の負担を軽くし、暮らしにリズムを与えてくれます。
廊下に出窓やベンチを設ければ、通路が居場所へと変わります。中庭に面した開口から断続的に光が差し込むことで、歩くたびに明暗が移り変わり、空間に立体感が生まれる——。単調になりがちな移動の時間まで、この住まいでは楽しみに変わります。

3.

屋根を低く抑え、空を大きく取り込む

中庭の心地よさを左右するのが、それを囲む建物の高さです。全体の屋根高さをできるだけ低く抑えれば、中庭から見上げる空が大きくなり、閉塞感が消えて清々しい印象になります。
一方、室内側はリビングの天井を高くしたりロフトを設けたりして、垂直方向の広がりを確保。外から見た低い佇まいと、内部の伸びやかさ。この対比を意図的につくることが、中庭を囲む家を美しくまとめる決め手になります。