豪邸のこだわり・内装ピックアップホームエレベーターと通常のエレベーターの違い
個人住宅用に設計された
プライベートなエレベーター
ホームエレベーターとは文字通り「個人住宅(ホーム)用に設計されているエレベーター」であり、家族やゲストが日常的に使用するために住宅設備の一環として導入される生活機器です。
基本的にはビルなどに導入されている通常のエレベーターと同じように利用するものの、ホームエレベーターはあくまでも家庭用・住宅用の設備であり、定員やサイズ、対価重量などにおいて通常のエレベーターと様々な点で違いがあります。
ホームエレベーターを導入する理由として、現在すでに足の悪い家族などがいて階段の上り下りが大変だからというものから、2階建て、3階建てで上層階までの移動が日常的に行われるような高階層の高級住宅の移動をサポートするため、あるいは老後のバリアフリーなどを想定して暮らしやすい環境をあらかじめ整えて置きたいからなど、様々なケースが考えられるでしょう。
ホームエレベーターは個人が自宅に導入できる空間であり、デザインや仕様にこだわりを反映させられるといったプライベートゾーンになることもポイントです。
ホームエレベーターを
高級注文住宅に設置する
3つのメリット
ホームエレベーターを高級注文住宅に設置・導入するメリットとして、3つのポイントに着目して解説しています。どのようなメリットや活用法があるか、まずは利点を把握しておきましょう。
メリット
1.
上下移動の労力を軽減
ホームエレベーターであれ通常のエレベーターであれ、設備としての目的は上下階の移動を楽にするということです。そのため、2階建て、3階建て、あるいはそれ以上の高層階を有する高級注文住宅の場合、階段を上り下りする大変さをホームエレベーターの設置によって軽減したり回避したりすることができます。
高級注文住宅を建築する場合、完全自由設計で施主のニーズを反映させやすい反面、デザインや空間設計にこだわりを詰め込むことで、階段の移動がややストレスになってしまう可能性も考えられるでしょう。しかしホームエレベーターを導入することで日常的に移動をサポートしてもらい、快適な住環境を構築することが可能です。
2.
老後の備えや安全対策になる
ホームエレベーターが最も活躍する場面は、ケガや病気、または肉体の衰えといった事情によって階段の上り下りがそもそも困難になっている時です。例えば病気によって足を悪くしたり、加齢に伴う老化現象として足の筋力が低下したりした時、階段を移動するだけで肉体的にも精神的にも大きなストレスがかかってしまいます。また、車椅子を使用している場合、立って階段を上り下りするという作業は日常生活において現実的でありません。
特に車椅子の場合、階段の手すりに専用の介護用リフトを設置して、車椅子に座ったまま上階へ移動したり下の階へ下りたりといったことも可能ですが、リフトは慣れていなければ落下事故のリスクなども想定しなければなりません。
ホームエレベーターの場合、空間ごと移動できるため、リフトや車椅子から落下してしまうといった事故のリスクを回避できます。
3.
ゲストへのもてなし
ホームエレベーターを利用するのは、高級注文住宅に暮らしている家族だけではありません。例えば友人や知人、子供の友達といった自宅を訪れる様々なゲストが利用する可能性もあります。
ホームエレベーターはゲストに対しても階段の上り下りの負担を軽減してくれる設備であり、また高級注文住宅を設計・デザインした際のこだわりについてアピールできるポイントにもなります。
加えて、例えばゲストに妊婦がいるような場合、ホームエレベーターを備えておくことで安心安全に上下階の移動を行ってもらうことも可能でしょう。
ホームエレベーターは利便性とデザイン性、さらには安全管理面での配慮など様々な観点からメリットを検討できる設備です。
ホームエレベーターを
高級注文住宅に設置する
3つのデメリット
ホームエレベーターはメリットの多い設備ですが、一方で相応にデメリットも考えられます。ここではホームエレベーターを高級注文住宅に設置する上でのデメリットをまとめました。
デメリット
1.
ランニングコストと手間
ホームエレベーターを安全に活用し続けるためには、定期的に専門スタッフによるメンテナンスや補修等を受けなければなりません。ホームエレベーターを設置した際に保守管理契約を結んでおけば、契約期間中は定期メンテナンスや緊急時のサポートを受けることが可能ですが、継続的にランニングコストが発生する可能性もあります。
またどうしてもホームエレベーターは機械設備であり、いずれは部品の消耗や劣化によって修繕・部品交換といった作業が必要になることもあるでしょう。そのような場合、整備作業に思わぬ費用がかかったり、整備が完了するまで時間が必要になったりすることも考えられます。
2.
間取りの制限
ホームエレベーターは基本的に上下の移動が必要になる設備であり、当然ながら特定階の一部分だけでなく、各階において必要なスペースを確保しなければなりません。そのためホームエレベーターを設置する場合、どうしても上から下まで住宅を貫通する形で使用できない空間が発生してしまいます。
間取りや敷地面積に十分な余裕が考えられる場合、ホームエレベーターを設置しても居住空間が狭くなることはないかも知れません。しかし敷地面積が限られており、少しでも有効なスペース活用を行いたい場合、ホームエレベーターの設置によって設計の自由度が制限されています恐れはあります。
3.
閉じ込めなどのトラブル
どれだけ定期的なメンテナンスを行っていたとしても、機械設備は突発的な事故や不具合といったトラブルが起こるリスクを秘めています。そのため、ある日突然ホームエレベーターを使用中に停止してしまい、その中に閉じ込められてしまうといった危険性はあるでしょう。
また、地震発生時や停電時など、電力供給が絶たれたり安全装置が作動したりすることで、ホームエレベーターが緊急停止してしまう恐れもあります。
ホームエレベーターが停止した場所や状況によっては外に出られるまで相当の時間がかかるケースも想定されることはリスクです。
Check point
ホームエレベーターは
後付けも可能?
不可能ではないが大変
高級注文住宅を建ててから、改めてホームエレベーターを設置することは、可能か不可能かで言えば可能です。しかし住宅の間取りや構造によっては困難になることも事実となります。
ホームエレベーターを後付けする場合、基本的には自宅を改築して家の中に設置する場合と、家の外側にエレベーター用の空間を増築して設置する場合の2パターンが考えられるでしょう。
しかし増築は外壁工事や敷地面積などの問題もあり、一般的にはリフォームによって家の中の改築でエレベーター設置工事を行うことが多くなっています。
なお、ホームエレベーターの設置には建築基準法による要件が定められており、基準に合致しない住宅にホームエレベーターを設置することはできません。
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アーキテクツ
現代的な先端の感性に伝統の様式美を調和させ、「100年経ってもさらに魅力を深めてゆく」美しい建築作品を生み出し続ける、気鋭の企業。
“森を建てる”をキーワードに、高品質の国産材にこだわり、乾燥技術から加工技術、建築までを協業化した、画期的な産地直送住宅供給システムを確立。建物に命を吹き込む建築を追求し続けている。