高級住宅地に住む前に知っておきたい基本知識

疲れ知らずの土地探し方法

理想的な高級注文住宅を建てる
理想的な土地探し

高級注文住宅を建てる際、まだ土地を保有していない場合には、まずは土地を探すところから始まります。骨が折れると言われる土地探しですが、土地探しをなるべく労力少なく成功させるためには、どのようなポイントに気をつければよいのでしょうか。

スムーズな土地探しを叶えるためのコツ

スムーズな土地探しを
叶えるためのコツ

土地探しを始めるにあたって、まず最初に把握しておきたいのが、土地を購入してから住宅を建てるまでの流れです。建設プランと土地探し、資金準備などはほぼ同時に開始となりますが、次に訪れるのが土地の購入。それから建設プランを最終的に決定して着工、完成後に注文住宅の決済と引き渡しになる、といった流れで進んでいきます。建売住宅などと違って土地と家の決済時期が分かれているため、作業や手間はどうしても多くなります。そのことも考えながら、できるだけスムーズに工程を進めていくには、前もっての準備というのが大切になります。
まず前準備で大事なのが、住みたいエリアをあらかじめ決めておくことです。エリアを決めることで、そのエリアに強く、多くの情報を持っている不動産業者を選ぶことができ、土地探しがスムーズになります。次に重要なのが、資金計画をしっかり定めておくことです。例えば同じ区でも、エリアによって値段に大きな差が生まれるものですので、ある程度事前にいくらくらいで探すかを決めておきましょう。

土地の価格が適正か
調べる方法

土地を購入するとき、住みたいエリアに購入するというのも大事な選択肢ですが、その他にもう一つ見逃せないポイントがあります。それが、その土地の資産価値についてです。例えば、急な海外赴任などで、その土地を手放さなければならなくなったとします。その際に、もしその土地の価値があまり評価されなかったら、購入した時点よりかなり安くしか売れないことになってしまいます。いざというときにがっかりしないためにも、土地の資産価値もしっかりチェックして土地選びをしましょう。
また、こうした資産価値と共に知りたいのが、土地の価格が適正であるかどうかという点でしょう。それを調べるには、4つの方法が挙げられます。

  • 公示価格
      
    国土交通省が地価公示法に基づいて発表する土地価格の基準値
     
  • 路線価
      
    国税局が公表している、相続税や固定資産税を算出する際に用いられる評価額
     
  • 実勢価格
      
    実際に売られている価格
     
  • リセールバリュー
      
    新築分譲時の価格を100としたときの、築10年の中古マンションの価格維持率
     
  • リセールバリューは一戸建てや土地のみには関係しませんが、資産価値のある土地を選ぶポイントの参考となります。

現地で確認すべき
ポイントは?

土地を購入する際に、図面や価格だけで決定してしまうと、いざその土地で住宅を建て住んでみたときに、「こんなはずではなかった」という事態が起きてしまう危険があります。そのような失敗を避けるためにも、土地の購入決定前に現地を実際に訪れてみることは非常に重要です。現地でその土地を見る際は、下記のようなポイントを確認しましょう。

  • 周辺の住環境
      
    周辺の街並みや住環境をチェックします。最寄り駅から歩いてみたり、スーパーやコンビニ、学校、病院、金融機関、郵便局までの距離をチェックしたり、夜間の明るさなどもチェックしておくとベストです。
     
  • 実際の土地の広さ
      
    土地の大きさというものも、図面だけではよく実感できないものです。どれくらいの広さかを体感するとともに、隣地との境界や周囲の住宅はどのような様式が多いかもチェックしておきましょう。
     
  • 日当たりや風通しの良さ
      
    日中の日当たりや風通りの状態は、実際に現地に行ってみなければわからないものですので、しっかりとチェックしましょう。
     
  • 水はけの確認
      
    水はけに関しても、実際に現地でチェックしなければわからないものの一つです。土地の水はけのよさを確かめるために、可能であれば雨が降った後に現地へ行くことをおすすめします。
     

疲れにくい土地探しの
手段は?

土地を探していく方法としては「インターネットで探す」「現地を回って売地を探す」「対象エリアに強い不動産屋で探す」「建築業者に土地探しを依頼する」といった方法が挙げられます。ネット社会である現代、不動産の売地情報はサイトで簡単に調べることができます。インターネットというツールを使って、多くの情報を手に入れることはできますが、一方で、絞り込みには労力がかかるかもしれません。 ただ、それ以上に労力がかかるのは、足で情報を得ていく方法です。現地を確認しながら探していけるのはメリットですが、やはり非常に重労働であることには変わりありません。選択の労力を減らすためには、プロの意見を得る方法をおすすめします。住みたい地域に根付いた不動産屋には、インターネットにはない情報もある可能性がありますので、疲れない土地探しをするためにはやはり頼りたい方法だといえます。また、建築事務所に一任する、という方法も良いでしょう。土地と建物のどちらも任せることができる建築事務所であれば、思い描く建築物のイメージから、それを建てるのに最適な土地を提案してもらうこともできます。

建築用語メモ

オープン外構

オープン外構とは、敷地の周囲を塀などで仕切らない、開放的な敷地周りのことを指します。敷地の広い欧米の一戸建てでよくみられるスタイルで、外から家が丸見えになるという点がマイナスポイントになっています。

一物四価

土地の価値を評価していく際の、4つの価格(評価価値)を一物四価(いちぶつよんか)と言います。「実勢価格」「公示価格」「相続税評価額」「固定資産税評価額」の4つの価格が評価に使用されています。

国有宅地

国が保有する財産(国有財産)のうち、行政目的に使用しなくなった等の土地の中で、比較的規模の小さい住宅用宅地のことを指します。こちらは、一般競争入札で売買が行われるため、市場に出回っていない物件や、お得物件が見つかることもあります。

地価動向調査

場所や時々によって変化する地価動向を時系列で調査し、公表することを「地価動向調査」と言います。国土交通省による土地鑑定委員会が毎年1回公示し、土地取引や相続税評価・固定資産税評価の目安に使用されています。