豪邸のこだわり・内装ピックアップ

窓へのこだわりが叶える
理想の空間と快適な暮らし

高級注文住宅を建てるなら、リビングには大開口の窓を設置して明るく開放的な空間にしたい、と考えている方も多いのではないでしょうか。ただ、大開口の窓にはデメリットもあり、それをしっかり押さえておかないと思い描いていた暮らしを叶えられない可能性があります。また、住まいづくりへのこだわりに合った窓を選べるように、窓の種類や注意点をまとめました。

高級注文住宅の内装・室内・パーツを
決定する前に知っておきたい

失敗・後悔しない
「窓」を設置する秘訣

窓は住まいの外観デザインの印象を左右するだけでなく、窓の位置や大きさ、形状によって暮らしの快適さにも影響する重要なポイントです。デザイン・機能性ともに満足いく高級注文住宅にするなら、窓についての基礎知識をしっかりと押さえておく必要があります。リビングに大きな窓を設置するメリットやデメリット、ニーズ別で選ぶ窓の種類、注意点などを見ていきましょう。

リビングに大きな窓を設置するメリット

1.

開放感がアップして部屋が広く見える

ガラス張りのウィンドウのあるレストランやショップなどを訪れた際、実際よりも広く感じたことのある方もいるはず。大きな窓があると実際より広く見える理由としては、外との繋がりが生まれ、開放感のある空間を演出できるため。この効果を住まいに取り入れることで、リビングを実際よりも広々と見せることができます。

2.

窓からの景観を堪能できる

景観の良い高台に高級注文住宅を建てる、またはガーデニングを趣味にしている場合、大きな窓を設置することでリビングでくつろぎながら美しい景色や四季の移ろいを楽しむことができます。庭や周辺の景色を取り込む借景は高級ホテルやレストランでも活用されている手法で、優雅さや居心地の良さを感じる空間にしたい方におすすめです。

3.

大型家具や家電を搬入しやすい

大きな窓を設置する実用的なメリットとしては、大型家具や家電を購入した際に搬入が楽になること。たとえば大きなソファやベッド、グランドピアノなどを部屋に設置したい場合、玄関扉からは搬入できず、クレーン車を利用することがあります。クレーン車を利用するには費用がかかったり、道路申請や警備員の手配が必要になる場合もあったり、と手間がかかってしまうことも。リビングに大きな窓があれば、大型家具や家電をスムーズに搬入できます。

リビングに大きな窓を設置するデメリット

1.

プライバシーや防犯対策が必要

立地条件や窓をどこに設置するかによっては、外からの視線が気になることがあります。外から室内の状況が見えてしまうとプライバシー性が損なわれ、防犯としても不安が残ります。そのため、外から室内が見えないようにフェンスや生垣を設置したり、侵入を防ぐ防犯性の高い窓を採用したりなどの工夫が必要です。

2.

冷暖房効率が良くない

室内の熱が外部に逃げてしまう熱損失に最も影響するのが窓と言われており、窓が大きくなるほど住まいの断熱性能が下がってしまいます。冷暖房効率が悪くなってしまうので、断熱性能の高い住まいに比べて光熱費が高くついてしまうことも。大きな窓で冷暖房効率を良くするには、断熱性に優れたサッシを検討しましょう。

3.

日差しがまぶしい

窓からたくさんの日差しを取り込めるのは日当たりという点でメリットでもありますが、設置する方角によっては日差しがまぶしく、暑さがつらいこともあります。特に西向きのリビングは要注意。1日のなかでも強い日差しが差し込む方角になるため、大きな窓を設置するなら西側は避けましょう。直射日光の対策としては、軒を深くしたり庇(ひさし)をつけたりするのも有効です。

ニーズ別で選ぶ窓の種類

1.

ガーデニングやバルコニーでの時間を楽しみたい

ガーデニングやバルコニーで過ごす時間を楽しむために、リビングから直接出入りできるようにしたいなら床から頭上近くまである縦長の「掃き出し窓」がおすすめ。高さが天井部分まである大開口のものもあり、開放的な空間を演出することもできます。掃き出し窓は大きな家具・家電を搬入するのにも便利で、災害時の脱出経路として使えるメリットもあります。

2.

日当たりや眺望を楽しみたい

外の景色を楽しみたい、自然光をたっぷり取り入れたいという場合はFIX窓がおすすめです。FIX窓は「はめ殺し窓」とも呼ばれ、開閉できないのが特徴。開閉できる窓だと足場をつけないと危険なので高い場所には設置できませんが、固定されて開閉できないFIX窓なら高い場所への設置も可能です。高い場所に大きなFIX窓を設置して見晴らしを良くしたり、日当たりをたっぷり取り込んだりできるのが魅力。また、目立つ窓枠やカギを省略できるため、額縁のようなスッキリとした見た目で住まいのデザイン性を高めてくれます。

3.

住まいの外観をおしゃれにしたい

窓でおしゃれな外観を演出するなら、縦長または横長に細く伸びたスリット窓をおすすめします。空間のアクセントとなるスリット窓はデザイン性が高く、モダンな住まいとの相性も抜群。また、周囲からの視線をカットしてプライバシーを守れるほか、窓からの侵入を防げるメリットもあります。設置する場所や大きさによっては自然光を十分に取り入れられない可能性もあるため、採光を重視する場合は設計会社と相談しながら検討しましょう。

4.

場所を取らずに採光や通風を良くしたい

採光や通風を重視したいけれど掃き出し窓は場所を取るし、外からの視線も気になるという方には、腰高窓(腰窓)がおすすめ。腰高窓はその名の通りに腰の高さより上の位置にある窓で、場所を取らずに採光や通風を調節できます。また、窓下に壁があるため、家具を置くといった空間の有効活用も可能。さまざまなサイズがあるので、クローゼットに小さな腰高窓を設置して換気用として使うこともできます。

4.

吹き抜けや勾配天井に窓を設置したい

吹き抜けや勾配天井の屋根部分に設置する窓として人気が高いのが天窓です。天窓にはFIX(はめ殺し)型と開閉型の2種類がありますが、基本的に手の届かない場所にあるのでFIX窓が主流。吹き抜けや勾配天井に天窓を設置することで、周囲からの視線を気にすることなく採光を確保できるほか、1階部分に窓がなくても明るいリビングをつくれます。

Check point

窓を設置する際の注意点

窓と家具の位置関係を考慮する

風通しを良くするには室内に窓を2ヶ所設置する必要がありますが、家具の配置を考慮せずに窓の大きさや位置を決めるのは要注意。たとえばリビングを明るくしようと掃き出し窓を多めに設置した場合、壁際に家具が置けず、配置に困る可能性があります。

そのほかにも寝室に大きめの腰高窓を2面設置する際、ドアの位置を考慮しないまま設置場所を決めてしまうと、ベッドの枕元もしくは足元に窓が面してしまうことも。そうなると、朝日が顔に差してまぶしすぎたり冬は足元が寒かったり、など睡眠に影響しかねません。窓の位置を決める場合は、設置予定の家具との位置関係も考慮しておく必要があります。

玄関にも窓を設置する

窓のない玄関は昼間でも暗く、風通しが悪いことで靴の匂いがこもりやすいので、来客に悪い印象を与えかねません。そのため、玄関の間取りを考える際は、窓の配置についてもしっかりと決めておきましょう。玄関に窓を設置するのが難しい場合は、採光・通風を確保できる玄関ドアを採用するといった工夫が必要になります。

掃除のしやすさも考えて検討する

大開口の窓は開放感のある空間を演出してくれますが、大きい分、掃除の手間がかかることも考慮しておかなければいけません。また、吹き抜けや階段の踊り場など高い位置に窓を設置した場合、高所用の掃除用具や脚立などを購入する必要があります。もしくは掃除業者に依頼することになるため、掃除に手間や費用がかかることは頭に入れておきましょう。

風を取り込みやすい窓にする

風の通り道をつくろうと窓を2ヶ所に設置しても、風を上手に取り込めないことがあります。たとえば横に大きく開閉する引き違い窓の場合、住まいの周辺状況や風向きによっては風を上手くキャッチできず、そのまま外を素通りしてしまうことも。風を積極的に取り込むなら、外側へ90度開く縦すべり出し窓を採用するのがおすすめ。外側に開いた窓が風の素通りを防いで、積極的に室内へ取り込むことができます。