日本の高級住宅地と豪邸百科 九段(東京)

九段に
高級注文住宅・豪邸を建てるなら
知っておきたい基礎知識

九段の特徴は?

オフィス街の活気と、
落ち着いた雰囲気を併せ持つ街

九段エリアは都営新宿線を挟んで帯状に広がる街です。横長の地形にオフィスビルや商店、タワーマンションが建ち並んでおり、毎日多くの人で賑わっています。靖国神社や北の丸公園、千鳥ヶ淵など、緑が豊富なスポットも多いエリアです。

九段の坪単価は?

1038165 円/坪
※2021年(令和3年) 時点

参照元:土地価格相場が分かる土地代データより
https://tochidai.info/area/kudanshita/

Attraction

街の魅力は?

九段地域はなんといっても皇居に近いことによる治安の良さと、緑の豊富さ、交通の利便性の高さが魅力です。オフィス街のため平日は賑やかですが、土日になると飲食店も閉まっている箇所が多く、のんびりとした休日を過ごせるエリアです。

Facility

周辺施設

九段エリア内には大きな商業施設はありませんが、「リンコス」や「まいばすけっと」などの小規模なスーパーマーケットが複数存在しています。コンビニが充実しており、「くすりの福太郎」や「ココカラファイン」などのドラッグストアも点在しています。生活必需品を買えるお店は充実しているものの、衣料品類や雑貨などのショッピングを楽しむには、飯田橋駅まで出向く必要がありそうです。

オフィス街のため飲食店も豊富にありますが、土日に営業していないお店も多いようです。

Environment

子育て・教育環境

九段エリアと周辺には小中学校だけでなく、高等学校、大学と教育機関が揃っており、学生が多いといった印象があります。保育園や幼稚園も点在しており、共働き家庭でも安心して子育てできるでしょう。小児科の数は少ないですが、隣エリアの富士見には総合病院があります。

九段周辺には緑が豊富で、遊具が設置されている公園や図書館もあります。利用しやすい公共機関が意外と多く、子育てしやすい環境といえるでしょう。

Traffic

交通事情

九段の中央には靖国通りがあり、都営新宿線が走っています。横長のエリアで区画整理もしっかり行われているため、車移動がしやすい地域です。九段はオフィス街なので、平日以外は交通機関の混雑はあまり見られません。平日だと「九段下駅」で下車する人が多くいので、ラッシュに巻き込まれることも少ないそうです。

Public order

治安事情

令和2年の九段エリアの犯罪総数は53件で、万引きや盗難が大部分を占めており、そのほかは粗暴犯が8件です。凶悪犯罪は0件で、周囲のエリアを含め、安心して暮らせる街という印象です。

九段は皇居に近い地域ということもあり、警察官が頻繁にパトロールしています。大通りは人通りも多く夜でも街灯が明るいため、比較的歩きやすいエリアではありますが、注意するに越したことはありません。

(※1)参照元:警視庁公式HP/区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数

Neighborhood

町内会・自治会の特徴

千代田区には町会があり、それぞれの地域に住む人たちが協力しながら、清掃活動や防災訓練、交通安全運動、夜警などの活動を行っています。また、住民同士の親睦を深めるために、お祭りなどのイベントを開催し、地域の安全・安心につなげる試みも行っているようです。

九段に住む方々の

Voice

九段に住む方々の声_001

富士見小学校や麹町小学校に続き、九段小学校の校舎も新しくなり、子供たちが勉強しやすい綺麗な校舎になってうれしいです。総合病院や個人病院も何箇所かあります。また、少し距離はありますが、皇居や北の丸公園へも徒歩圏内です。夜間も静かで暮らしやすい街です。

(30代/男性)

参照元:マンションノート公式HP/九段南

九段に住む方々の声_002

ミシュランガイドに掲載された名店や有名人行きつけの高級中華料理店など、本格的な食事を楽しめる飲食店が充実しています。逆に、ファミリーレストランなどの気軽に入れるお店までは、徒歩15分ほどと少し離れた場所にあります。近辺にはサラリーマンをターゲットにした飲食店が多いので、土日に営業していないお店が多く、休日に家族連れで外食する場所を探す場合は苦労するかもしれません。

(40代/女性)

参照元:マンションノート公式HP/九段南

九段に住む方々の声_003

九段は治安が良い街で、事件の話を聞いたことがありません。平日の日中は、オフィスワーカーが目立ち、夜になると人通りがめっきり少なくなります。そのおかげで、事件が起きないのかもしれません。夜間でも道は明るく、靖国通りには人通りも多いので安心できます。

(30代/男性)

参照元:マンションノート公式HP/九段南

九段に住む方々の声_004

九段には最寄駅が3つもあり、どの駅にも徒歩10分以内で到着します。交通の便はとても良いので、仕事で他の区を行ったり来たりする方でも移動しやすいと思います。住宅街は大通りから道を一本入ったところに広がっているので、繁華街の喧騒も自宅までは届かず、静かな環境です。土日は閉まっている飲食店が多いですが、その分、人通りも少なくなるので静かです。

(20代/女性)

参照元:マンションノート公式HP/九段南

Pick up

九段の
周辺スポット情報

靖国神社

1869年(明治2年)に明治天皇の勅命によって建てられた神社。元の名称は「招魂社(しょうこんしゃ)」といい、現在の名称に改められたのは1879年(明治12年)です。靖国神社には、国を守るために命を捧げた、246万6千余の軍人の魂が祀られています。

靖国神社は桜も有名で、境内の桜が咲き始めるころには多くの人で賑わうエリアです。境内には食堂やカフェ、売店などが設置されており、参拝がてらのんびりとしたひとときを楽しめる観光スポットとなっています。

北の丸公園

皇居に隣接し、周りを千鳥ヶ淵、牛ケ淵、清水濠に囲まれた公園で、環境省が管理している、国民公園の一つとなっています。名前の通り、江戸時代には江戸城の「北の丸」であったところで、隠居後に将軍家の正妻が住み、千姫や春日局などが余生を過ごした建物があります。江戸城の遺構である田安門と清水門は、国の重要文化財に指定されています。

敷地内には「武道館」や「科学技術館」など多くの施設を有しており、時期を問わず多くの人が来訪する公園です。四季の移り変わりを眺めながら、散歩やウォーキング、ジョギングなどを楽しむ人も多く、緑豊かな都会のオアシス的空間として、多くの人に親しまれています。

東京国立近代美術館

九段下駅から徒歩10分ほど、北の丸公園の中にある美術館で、以前は工芸館も存在していました。工芸館は2020年に、石川県金沢市に「国立工芸館」として移転オープンしています。

明治後半から現代までの絵画や水彩画、素描、版画、彫刻、写真などの現代美術作品を常設展示しているほか、企画展も開催。所有作品は13,000点を超えており、所蔵作品展「MOMATコレクション」では、菱田春草や横山大観など、重要文化財に指定されている作品が多数展示されます。

館内にはレストランもあり、ランチやディナーコースを提供。くつろげる空間も備えています。

日本武道館

公益財団法人日本武道館が管理・運営を行っている、北の丸公園内にある武道館です。1964年に東京五輪の柔道競技のために、当時の金額で18億円かけて建設されたようです。武道館は、武道やコンサートなどの会場となるほか、屋内競技や多目的ホールとしてなど、幅広く利用されています。

2018年から国際的大規模スポーツイベントへ向けて、増築・改修が行われました。

千鳥ヶ淵緑道

靖国通りから皇居のお堀に沿って整備された遊歩道で、長さは約700メートル。都内でも有数の桜の名所となっており、3月下旬から4月上旬までお花見を楽しめます。毎年桜が咲く季節になると、多くの人で賑わっています。開花期間中は、夜になるとライトアップが行われ、レンタルボートでお堀から桜を眺めることもできます。レンタルボートは、桜の時期が終わっても利用できます。

東京大神宮

千代田区富士見にある、縁結びのご利益があるとされる神社。「東京のお伊勢様」として親しまれており、「東京五社」の一つに数えられています。近年は「恋愛のパワースポット」として大人気となっており、良縁を願っての参拝客が多くなっているようです。

毎月の祭典行事のほか、水引教室や開運絵馬ネックレス作りなどのワークショップも行われています。

九段の歴史

江戸の一大名所であった「九段坂」

東京都千代田区に位置する九段。地名の由来は江戸時代にできた「九段坂」です。江戸時代に発行された「新撰東京名所図会」によると、九段坂は富士見町から飯田町に下る長い坂で、そこに9段の石段と「九段屋敷」と呼ばれる役人のための武家屋敷が造られたのが由来だと記載されています。道幅が広く急斜面なため、坂の上から見る景色が非常にきれいであったことから名所として多くの人が訪れるようになりました。

明治維新以後は、坂の上にあった幕府の馬場やその周辺を中心に現在の靖国神社が創設され、祝祭を執り行う場として繁栄。靖国神社の正面に設置された「高燈籠(常燈明台)」は、1871年に文明開化の一環として建てられました。現在は震災復興計画の1つである靖国通りの拡幅にともない、九段坂公園に移設されています。旧地であれば九段坂だけでなく、東京湾からも美しい灯篭の光が見えたようです。

武道の聖地である「日本武道館」

九段には、日本伝統の武道の普及を目的として建てられた「日本武道館」があります。建設のきっかけは国際的大規模スポーツイベントで、柔道競技の会場として使用されました。特徴的な八角形の外観は法隆寺夢殿を、大きな屋根は富士山をイメージしています。

閉会後は、主に日本の武道である柔道、剣道、相撲、空手道、弓道、少林寺拳法、合気道などの稽古場や練習場として活用。それ以外にもダンスの競技会やコンサート、総合格闘技の会場などとしても使われています。

近年では、国際的大規模スポーツイベントで柔道ならびに空手道の会場として使用するため、大規模な増築・改修を実施。日本武道館のシンボルともいえる大屋根は銅板からステンレスに葺き替え、軽量化や腐食防止、防災性の向上をしました。会場内のバリアフリー機能も充実し、以前と比べて誰もが使いやすい施設になったのもポイントでしょう。

2022年秋にレトロモダンな商業施設が誕生

渋谷や新宿、大手町といった主要駅へのアクセスが良い九段に、レトロモダンな商業施設「九段会館テラス」がオープン。1934年に軍人会館として建てられ、戦後は劇場や結婚式場、宿泊施設として使用され、現在では登録有形文化財建造物として扱われている「旧九段会館」の一部を保存しつつ建て替えを実施。歴史的意匠とモダニズムを融合させることで、重厚感の漂う外観に仕上げています。

施設内には保存・復元された宴会場宴会場やエレベータホール、階段室などがあり、当時の雰囲気をリアルに感じられるでしょう。東京メトロ各線、都営地下鉄新宿線「九段駅」から徒歩1分というアクセスの良さも魅力的です。

あえて言うなら

気になるポイント

九段は都心3区に位置しており、帯状の地形のため交通の利便性は非常に良いエリアです。

大きなマイナスポイントはありませんが、あえてあげるとすれば土日に営業している飲食店が少ないという点です。休日に家族や友人と気軽に食事を楽しむには、市ヶ谷や飯田橋あたりまで足を伸ばす必要があるでしょう。