【モダン高級注文住宅・豪邸事例集】
回廊が創る
静謐に満ちた邸宅
回廊を思わせる
曲線と光の陰影が織りなす和の美
この高級注文住宅は、モダンでありながらどこか古き良き日本の家の懐かしさを感じさせる、和の静謐漂う邸宅です。純然たる日本家屋でないこの邸宅に、なぜ和を感じるのか。その理由は、邸宅が持つ2つの大きな特徴が関係しています。その一つが「曲線」です。
この邸宅の外壁は「曲面壁」となっていて、この特徴的な外壁のカーブが、外から中へと緩やかな流れを作り、まるでらせんの回廊のように、足はその流れに沿って自然と奥へと誘われる仕掛けとなっています。また曲面壁に対し、1階正面と2階屋根の深い庇(ひさし)が描くのは、きっぱりとした平行線。庇の天井はまるで室内の天井を思わせる板張りとなっており、まだ屋外でありながらすでに内に入り込んだような感覚を覚えます。曲壁面が作る内への流れと、平行の庇が作る開放的な広がり。互いの個性を際立たせながら、屋内と屋外を地続きにするデザインには、自然と人間を一体と考える、そんな日本古来の茶の湯の思想が感じられる、高級注文住宅にふさわしいアプローチとなっています。
「曲線」は、外観だけでなく室内にも多く取り入れられています。そしてこれが、この邸宅が持つもう一つの特徴「光と影の使い方」に、とても大事な役割を果たしているのです。室内のデザインに曲線を多用することで、部屋から部屋への動線を長くとることが可能となり、物理的な移動時間を作りました。そのため、歩くうちに窓から入る光の角度が変化していき、それと共に影も回っていくことを、自然と感じ取れるようになっています。
2つの特徴である「曲線」と「光と影」によって形作られた、どこまでも続くらせんの回廊が創る和の静謐に満ちた高級注文住宅。この邸宅で過ごす家族の時間が、穏やかに続いていくであろうことをイメージされたこの設計は、注文住宅でなければ表現できない究極かもしれません。
建築家のこだわり
光と影の緻密な計算は、邸宅に入ってすぐのエントランスから始まっています。和の空気感を強く持つエントランスは、手前の動線部分の照明を落として、その先に明るい光が見えるように演出。その光に向かって進むと、そこにはリビングが視界に入ってきます。モダンなリビングダイニングは思い切って影を少なくし、光をふんだんに取り入れた明るい空間としています。こうして邸内の動線に合わせて演出された、人間の五感にささやきかけるような光と影の変化は、まるで穏やかに時が移ろっていく様にも感じられます。
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アーキテクツ
現代的な先端の感性に伝統の様式美を調和させ、「100年経ってもさらに魅力を深めてゆく」美しい建築作品を生み出し続ける、気鋭の企業。
“森を建てる”をキーワードに、高品質の国産材にこだわり、乾燥技術から加工技術、建築までを協業化した、画期的な産地直送住宅供給システムを確立。建物に命を吹き込む建築を追求し続けている。