豪邸のこだわり・内装ピックアップインナーテラスとは?
家の中と外をつなぐ半屋外のテラス
インナーテラスとは、通常は屋外に位置するエクステリア空間としてのテラスを、家の内部や室内空間と共有される半屋外に設置している間取りを指します。インナーテラスは屋根や窓によって雨や風、日差しといったものを回避しつつ、家の中では得られない開放的なリラックス気分を味わえる空間として、高級注文住宅のデザインに取り入れられるケースも増えています。
自宅の中にいながら屋外の解放感や快適性を楽しめることがインナーテラスのポイントであり、単なるベランダや縁側とは同じでないという点も意識しておきましょう。
なお、インナーテラスについて明確な定義やルールがあるわけでなく、建築士や設計士、デザイナーなどによって様々なパターンのインナーテラスが提案されることもあります。
インナーテラスを
高級注文住宅に設置するメリット
インナーテラスを設置するメリットとして、主に3つのポイントを解説していますので参考にしてください。

3つのメリット
1.
天候に左右されず屋外の雰囲気を楽しめる
インナーテラスはテラス空間でありながら、雨風や日差しといった屋外からの影響を回避できることが重要です。そのため悪天候の時でも外の空気を吸ってリラックスできる上、設計次第では季節にかかわらず1年を通して楽しみ方を追求していけることもメリットです。
インナーテラスをどのようにデザインするかは自宅の内装や間取りなどとも大きく関わってくるため、デザインコンセプトにもとづいてトータルのプランニングやデザイニングを意識していきましょう。
2.
趣味のスペースとして利用できる
インナーテラスは屋内であると屋外空間として利用できることが強みであり、土足で歩いたり何かしら屋内では汚れてしまうような作業も行えたりといったことがメリットになります。
例えばDIYを楽しむ上で木材を切ったりペンキを塗ったりする作業空間として、インナーテラスは利用しやすい場所になるでしょう。また、ダイビング用品を洗ったりスキー板やスノーボードを乾燥させたりと、様々なスポーツや趣味のアイテムのメンテナンス場所としても活用することが可能です。
汚れた場合もスムーズに掃除できるよう事前にデザインしておけば、一層に利便性を追求できます。
3.
ゲストをもてなす応接空間
屋内に多くの人が集まった場合、間取りによっては窮屈さを感じてしまうかも知れません。また、自宅の中をプライベートな空間と考えて、あまり親しくない人を招き入れたくないといったニーズもあるでしょう。
インナーテラスであれば半分は屋外空間として考えられるため、そこにゲストを招いて開放的な環境でコミュニケーションを取ることができます。また何かしらのお祝いやイベントの打ち上げなどにBBQを行う空間としても利用できるなど、アイデア次第で様々なメリットを検討できることが強みです。
インナーテラスを
高級注文住宅に設置するデメリット
インナーテラスは高級注文住宅やデザイナーズマンションなどで人気の空間ですが、一方でインナーテラスを取り入れる上でデメリットとして考えられるポイントもあります。ここではインナーテラスのデメリットについて解説します。

3つのデメリット
1.
建築コストの増大
インナーテラスは建物本体と一体型の空間として設計されるため、本体工事と切り離して外構工事でテラスを設けるといったことができません。そのため、インナーテラスを設置する場合は最初からテラスの工事も含めて本体の工事プランをシミュレーションしなければならず、全体的な工事費の総額も高くなってしまうことがデメリットです。
ただし、とはいえ半分は屋外の設備であり、完全に屋内の設計工事を複雑化させる場合よりは低コストで実現できることも事実です。
なお、建築プランや注文住宅会社などによっては最初からインナーテラスが本体工事費に含まれているといったケースもあるでしょう。
2.
いざ暮らし始めると使わない
インナーテラスを設置した場合の失敗例としてありがちなパターンに、インナーテラスを設置したものの、いざ家が建って暮らし始めると滅多に使わないといったものがあります。
せっかくこだわりのデザインや設計によって高級注文住宅を建てたのに、不要なスペースが存在していることはシンプルにデメリットであり、インナーテラスを作らなければもっと他に良い家を建てられたかも知れないといった後悔や不満の原因にもなり得ます。
インナーテラスは人気の空間ですが、本当にこれから建てる自宅に必要なのか、自分や家族のライフスタイルを考慮して検討してください。
3.
周辺住民の視線が気になる
インナーテラスを設置した場合、間取りや設計の方法によっては外から家の中やテラス空間が丸見えになってしまう場合もあります。
しかし周囲の視線を警戒するあまり、周囲を壁で囲ってしまっては圧迫感が強まります。
テラスの位置や家のデザインなどを工夫して、適切なバランスや間取りをプランニングしていきましょう。
なお、インナーテラスを設置する際に視界は防げても生活音や話し声といった音、または煙や匂いといった気体が外部に漏れてしまうといったケースも考えられます。そのため、周辺住民の考え方やご近所との関係によっては騒音トラブルや匂いトラブルになる可能性もあるため注意が必要です。
インナーテラスを
設ける際のポイント
ここでは実際に設計プランへインナーテラスを取り入れる際に注意すべきポイントについて、具体的に解説します。後になってこうしておけば良かったと後悔を抱えないためにも、事前にしっかりとチェックすべき点を確認しておきましょう。

基本はプロに相談
1.
ライフスタイルに合わせたプランニング
インナーテラスを作ったとして実際に利用するのか、自分や家族のライフスタイルにインナーテラスが必要なのか、今一度冷静になって考えることが大切です。
完全自由設計の高級注文住宅を建てる場合、こだわりを伝えやすいためテンションが上がってついつい多くのものを取り入れたいと思ってしまいがちです。しかし日常生活を送る住環境においてバランスが重要であり、本当に必要かどうか落ち着いて検討しなければなりません。
2.
パブリックゾーンからの動線
自室などのプライベートゾーンからインナーテラスへ出ることもあるでしょうが、ゲストを招いた応接空間などにも利用したい場合、やはりインナーテラスはパブリックゾーンとの連携を前提として考えることが必要となります。また食事やBBQなどをするのであればキッチンなどとの動線も重要でしょう。
3.
リビングの採光性
インナーテラスをリビングへ接続させる場合、開口部をテラス側に設けますが、結果的にリビングが屋根のあるインナーテラスの奥に来るため日陰になって室内が暗くなってしまいます。
照明装置を設置して光源を確保することも1つの方法ですが、テラスの資材や設計方法などを工夫して、テラスから外を眺めた時の景色だけでなく、テラス側から室内を見た時にも満足できるような視界をデザイニングすることがポイントです。
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アーキテクツ
現代的な先端の感性に伝統の様式美を調和させ、「100年経ってもさらに魅力を深めてゆく」美しい建築作品を生み出し続ける、気鋭の企業。
“森を建てる”をキーワードに、高品質の国産材にこだわり、乾燥技術から加工技術、建築までを協業化した、画期的な産地直送住宅供給システムを確立。建物に命を吹き込む建築を追求し続けている。