豪邸のこだわり・内装ピックアップサスティナブルデザイン

サスティナブルデザインに基づく家づくり

二酸化炭素排出量において建築産業の占める割合は高いです。気候変動が深刻な現代において、二酸化炭素の排出量を減らし、自然環境に配慮したサスティナブルな建築が求められています。ここではサスティナブルデザインに基づく家づくりについてまとめました。

建築に取り入れられる
サスティナブルデザインとは?

1.

木造化・木質化

サスティナブルな建築の鍵は、日本の伝統建築である木造建築にありました。木造建築は四季の自然を取り込み「内」と「外」の空間が融合した居住空間を実現できるのが特徴です。平地が少ないという日本独自の地形を克服するにあたり「縁側」や「ひさし」、「路地」などが考案され、日本ならではの空間デザインが作り出されてきました。

木を建築に利用することは、二酸化炭素の排出の抑止や、地球温暖化の抑制に繋がります。家を建てる際に生じる端材や廃材も、アップサイクルすれば家具や表面材として再利用することが可能です。木造建築を積極的に取り入れることで、建築によるサスティナビリティの実現に貢献できるでしょう。

2.

太陽エネルギー

太陽熱は再生可能エネルギーの一つです。専用の装置に太陽の熱エネルギーを熱め、集まったエネルギーを利用して給湯機器や暖房器具などを動かします。太陽エネルギーは、5大再生可能エネルギーの一つであり、太陽光・風力・水力・バイオマス・地熱から成ります。

上記の生成可能エネルギーは化石燃料とは異なり、資源が枯渇する心配がありません。繰り返し使え、地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほぼ排出しないエネルギーです。そのことから、エネルギー対策として大きな期待が寄せられています。太陽熱エネルギーを建築に導入することは、サスティナブルな社会を作るにあたり欠かせないといえるでしょう。

3.

都市農業

農業と建築を組み合わせた言葉として「アグリテクチャー」という造語があります。アグリテクチャーとは、建築物の中に「農業」を取り入れること。都市型農業として注目を集めています。なお、上記の「農業」には食べ物の栽培以外にも植物の育成も含まれているので「緑化対策の取られた建築物」という広義的な意味で捉えてください。

アグリテクチャーは建物の高さや傾斜を利用して農業を行うため、農業に適した土地がない場所でも植物や食物を栽培することが可能です。大都市や集合住宅に緑が増え、環境の負荷を軽減出来るのが魅力。環境改善に役立つだけでなく、都心にいながら取れたての野菜を楽しむこともできるでしょう。

4.

パッシブデザイン

エアコンを含む機械に頼るのではなく、風や光、太陽の熱などの自然エネルギーを有効活用して、省エネな住まいを設計するパッシブデザイン。例えば、季節によって違う日射角度や風の吹き方を考慮して窓を配置したり、軒の長さや角度などを決めたりするのがその一例です。冬に日射が入りやすくデザインしておけば、室内を暖かくできますし、夏に日射が入りにくくしておけば室内の温度が上がるのを防げます。

人工的な機械を使わなくても一年中快適に暮らせる居住環境を考えるのがパッシブデザインの特徴です。必要以上にエネルギーを使用せず、電気やガスの使用量が減るため省エネになるのが嬉しいポイント。光熱費を押さえられるため家計にも優しく、持続可能な家づくりとして役立つでしょう。

5.

エネルギーマネジメントシステム

エネルギーマネジメントシステムとは、建物が消費するエネルギーを管理したり分析したりして、省エネルギーに繋げるシステムです。空調や照明、換気など、建築物の中にはさまざまな設備機器が備わっていますが、それらのエネルギー源がバラバラなことがあります。そのようなとき、エネルギーマネジメントは太陽光発電や蓄電池、電気自動車などの分散した電源を統合し、エネルギー効率の向上を図ります。

6.

カーボンニュートラル

温室効果ガスの排出量が実質ゼロになることを目指す取り組みを、カーボンニュートラルと言います。温室効果ガスの排出量を森林などが温室効果ガスを吸収する量と同じになるまで抑え、地球上のカーボンの総量をニュートラルに保つのが目標です。

パリ協定により2050年までにカーボンニュートラルになることを世界的に目指しており、日本でもカーボンニュートラルの実現に向けて建築物に対策を施しています。ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)といった年間のエネルギー収支をゼロにする建物や、断熱性に優れた壁や高気密な窓などの開発が発展。また、利用するエネルギーの見直しや原材料の見直しなども進んでいます。

7.

貯水と水収支の設計

環境を保護するプロジェクトにおいて守らなければならない重要な資源の一つに水があります。限りある資源を守るにあたり、建築に取り入れられているのが貯水システムです。貯水システムを導入すれば雨水を回収することが可能になります。他にも水の資源水収支の計算は建築物やサイトの評価を得る際に役立つでしょう。

建築によるサスティナブルデザインの
トレンド

1.

多様なサスティナブル建材

サスティナブルな建築を行うには、使う素材にも気をつけなくてはなりません。サスティナブルな素材としては、スマートガラス、エコロジーな断熱材、ヴィーガン家具、リサイクルプラスチックレンガ、竹などがあります。上記の素材をデザインに使用する計画を立てることで、サスティナブルな建築を実現できるでしょう。

2.

バナキュラーデザイン

「バナキュラー」とは「地域特有な」という意味です。バナキュラーデザインは建物を建てる場所である地域固有の建材や技術を利用することを指します。サスティナビリティにおいてバナキュラーデザインに関心が向けられているのは、地場の材料や技術を用いるため建材の運搬における二酸化炭素の発生量を抑えられるからです。地域の雇用や文化を守れることも合わせて注目されています。