豪邸のこだわり・内装ピックアップリノリウム

化学物質を使わない
注目の床材

リノリウムは複数の天然素材を組み合わせており、化学物質を使用していないのが特徴。耐久性・耐水性に優れており、抗菌・抗ウイルス効果も期待できます。

天然素材で環境にも人にも優しい

リノリウムとは

リノリウムとは、天然の素材を組み合わせてつくられた特定の床材の一種です。亜麻仁油・ロジン・ジュート・松ヤニ・天然色素などからつくられており、すべてが天然成分であるのが特徴。リノリウムという名前から化学物質のような印象を受けますが、天然素材でつくられたリノリウムは健康に優しい建材として知られています。
リノリウムは、1860年代にイギリスで開発されました。日本では1920年に東洋リノリユーム株式会社(現在の東リ株式会社)が製造を開始しましたが、より安価で簡単につくれるポリ塩化ビニル製の床材が主流に。
しかし、近年では、リノリウムに再度注目が集まっています。天然成分からつくられたリノリウムの安全性が評価され、環境や健康に優しい建材として取り入れる人が増えているようです。

リノリウムを高級注文住宅に
使用するメリット

1.

抗菌・抗ウイルス作用を期待できる

リノリウムの主な原料は亜麻仁油であり、オメガ6系リノール酸が含まれています。オメガ6系リノール酸には抗菌・抗ウイルス効果があるといわれており、ノロウイルスや黄色ブドウ球菌・腸管性出血性大腸菌O157などへの作用が確認されています。
また、リノリウムには脱臭作用も期待できるといわれています。そのため、トイレの建材としての使用もおすすめです。

2.

耐久性・耐火性に優れている

リノリウムは傷がつきにくく、耐久性が高いことでも知られています。リノリウムの寿命は30年~40年のため、他の建材よりも寿命が長いです。家具の重さよる凹みもつきにくいため「模様替えをしたら床に凹みが残ってしまっていた…」というリスクを軽減できるでしょう。
また、耐火性に優れているのもリノリウムのメリット。発火する温度が非常に高いため、火事が起こった際にも燃えにくいといわれています。

3.

環境や健康に配慮した素材

現代の一般住宅では、水回りの床材などにクッションフロアや塩ビタイルなどが用いられています。しかし、化学物質によるシックハウス症候群のリスクがあります。
一方リノリウムは天然成分でつくられているため、シックハウス症候群を引き起こすリスクを抑えることが出来るでしょう。また、製造から廃棄の過程において有害物質が発生しないため、環境にも優しい建材として注目を集めています。

4.

お手入れが簡単

リノリウムには静電気が発生しにくいという特性があるため、埃やハウスダストが付着しにくいといわれています。また、表面が滑らかで水をはじきやすいことから、飲み物をこぼしても簡単に拭き取ることが可能。ワックスがけも不要なため、メンテナンス性にも優れています。

リノリウムを高級注文住宅に
使用するデメリット

1.

紫外線やアルカリ性に弱い

リノリウムは、紫外線に弱いというデメリットがあります。日光や蛍光灯などの紫外線に当たると変色してしまうため、日当たりのいい場所での使用は避けた方が無難です。
また、木粉やコルクといった天然成分はアルカリ性に弱く、変色や傷みの原因に。アルカリ性の洗剤やワックスを使用することは避けましょう。

2.

リノリウム特有のにおいがする

リノリウムの主原料である亜麻仁油には、特有のにおいがあります。換気をすれば気にならない程度のにおいですが、苦手な人もいるようです。ただし、においは時間経過とともに消えていくうえ、健康への影響等の心配はないといわれています。

3.

比較的高価である

天然素材でつくられたリノリウムは、製造に手間がかかることもあり、比較的高価です。外見の似たビニール製品の建材と比べると、高額な施工費がかかるでしょう。
また、施工が難しいという点から、対応できる施工業者は少なめ。近年ではリノリウム風の床材も販売されていますが、リノリウムのような抗菌・抗ウイルス性、耐火性といったメリットはありません。

リノリウムを使用する場合の注意点

1.

紫外線のあたる場所での使用は避ける

リノリウムは紫外線にあたると変色しやすいため、直射日光のあたる場所での使用はおすすめできません。もしも紫外線のあたる場所でリノリウムを使用したい場合は、窓に紫外線対策を施す必要があります。UVカット効果のある窓ガラスやフィルムを採用すると良いでしょう。

2.

中性洗剤やワックスを使用する

リノリウムの床を掃除したいときは、中性の洗剤を使用しましょう。中性洗剤を薄めてすぐに拭き取るのがおすすめ。普段のお手入れなら、雑巾で乾拭きするだけで十分です。
また、リノリウムの表面が摩耗した場合、水を吸いやすくなってしまいます。表面がすり減ってきたと感じた際は、中性タイプのワックスを使用しましょう。

リノリウムはどんな場所で使用できる?

リノリウムは抗菌・抗ウイルス作用や耐火性、耐久性などが優れていることから、医療施設や介護施設、教育施設などで広く用いられています。
一般住宅でリノリウムを取り入れる場合は、キッチンやトイレ、脱衣所などでの使用がおすすめ。また、リノリウムは床材以外にも家具の仕上げ材としても活用できます。