ガルバリウム鋼板

アルミニウムの特性である耐食性や耐熱性、亜鉛の特性である腐食進行を防ぐ犠牲防食性に優れており、耐用年数が長いという特徴があります。

亜鉛の犠牲防食作用とは、鉄が露出した場合に亜鉛が優先的に溶け出し、鉄の腐食を防ぐ作用のこと。そのため、錆びにくいのです。

ガルバリウム鋼板は熱や錆に強いため、耐用年数が一般的な外壁材より長くなります。ガルバリウム鋼板は都市部で20〜30年と言われており、メンテナンスの頻度も少なくてすみます。

そのため住宅のみならず、電気機器や農業施設、産業施設などにも幅広く使われています。

ガルバリウム鋼板は、ストライプのような柄に見える外壁材です。縦に使っても横に使ってもモダンテイストの外観になります。木材やブロック、サイディングなどと組み合わせ、アクセントとしてガルバリウム鋼材を使うのも、デザイン性が高く人気があります。

ガルバリウム鋼板は黒やダークグレーなどダーク系の色がよく使われるイメージですが、カラーバリエーションも豊富なので、雰囲気やデザインに合った色を選ぶことができます。

ガルバリウム鋼板は錆に強いとはいえ、まったく錆びないわけではありません。定期的にメンテンナンスを行うことで、壁材が長持ちするので、年に１度の水洗い、５年に１度の点検は行いましょう。

ただし、傷がつきやすいので高圧洗浄機などの使用はせず、水洗いしてください。また10〜20年を目安に、塗装を行うことをおすすめします。

ガルバリウム鋼板は薄く軽いのが特徴で、家の基礎や骨組みに負荷がかかりにくいのですが、一方で傷つきやすくデリケートです。重い物や固い物が当たると凹みやすく、深い傷ができるとメッキ部分が剥げて錆が出てしまいます。生活の中で傷を付けないように気をつける必要があります。

ガルバリウム鋼材は0.35〜0.5㎜の薄さです。そのため断熱性能が低く、冬は内側の熱が逃げやすく、夏は外からの熱が伝わりやすくなってしまいます。

構造躯体に断熱材を入れるか、ガルバリウム鋼板に遮熱塗装を施すなどの対策が必要です。

ガルバリウム鋼板は厚みがないため、防音性はあまり期待できません。音だけでなく振動も伝わりやすいため、外からの音が入ってきやすく、家の中で出る音も漏れやすくなります。

断熱対策のように、構造躯体に断熱材を入れることで、ある程度遮音性が高まります。