高級住宅地の定義とは
「高級住宅地」とは
どうやって決まるのか?
高級注文住宅を建てるにあたり、多くの方が気にされるのが、土地です。高級住宅地や高級住宅街と呼ばれるエリアは、何が他と違い、こぞって選ばれるのでしょうか。「高級住宅地」に、何か明確な定義はあるのでしょうか。
「高級住宅地」の一般的な定義
ネットや雑誌などで不動産情報を見ていると、物件と共に「高級住宅地」という言葉もよく目にされると思います。しかし実は「高級住宅地」と呼ばれるエリアは、明確な定義があってその称号を得ているわけではありません。
多くの高級住宅地の場合、長い歴史や伝統がある土地であったり、居住環境が良いことなどから、とくに地元の名士たちから愛されてきた地域のことを「高級住宅地」と呼んでいます。
ただ、「由緒ある住宅街」というのも「居住環境の良さ」というのも、人によってその基準や感じ方が異なるため、あまり明確とは言えないのが実情でしょう。
高級住宅街の
多くに共通する
条件は?
一言で「高級住宅地」と言っても、特別な1か所というわけではなく、日本国内にいくつも存在しています。高級住宅地として認知・支持されている街は、どのような共通点があるのでしょうか。高級住宅街と呼ばれるエリアを比較し、その多くに共通している条件をピックアップしてみました。
- 景観のよい高台にある
- 通勤の便が良い場所である
- 一戸の区画が大きい
- 古くから地元の名士たちが多く住み続けているという歴史がある
- 喧騒から離れた閑静な場所である
- 自治体がしっかり機能しており、景観や治安を守る努力がされている
以上の他にも、教育環境の良さや道路が整備されているなどといった、良好な住環境が整っている街である、というものが条件として挙げられます。 これらの条件の中でも、とくに「歴史がある」というポイントが重視されるのは興味深いところ。昔から豪邸が建つエリアとして発展してきたという歴史的背景のある街はとくに、“そこに自邸がある”というだけで社会的信用が得られるほど、ブランド力が高いようです。
高級住宅地が
生まれた
背景は?
高級住宅地として認められるには、前述でいくつかの条件があることをご紹介しました。しかしそもそも「高級住宅地」というのは、どのようにして生まれたのでしょうか。
その誕生の背景には、2つのパターンが起源として存在しているようです。
一つ目のパターンが、江戸時代の大名屋敷があった場所が、その土地の起源となっている場合。例えば、東京都内屈指の高級住宅地として挙げられる「松濤」「麻布」「白金」は、もともと大名屋敷や大名の下屋敷が存在していた場所です。それが、江戸幕府の終焉と共に、「明治以降に大名の土地だった」というステータスのある土地として、富裕層が次々と豪邸を建築し始めたことから、高級住宅地として発展していきました。
そしてもう一つのパターンが、意図的に「高級住宅地」として作られたエリアである場合です。この場合の特徴は、計画的に緑地や広場、広い道路など、富裕層に向けたベッドタウンとしての住環境を整えることで、「高級住宅地」を作り上げていくことです。例えばこのパターンの起源をもつのが、「田園調布」です。こちらは、大正初期に田園都市計画に基づいて開発された住宅地で、その住環境の高さと、関東大震災後に改めて高く評価された地盤の強さなどから、徐々に素晴らしいエリアであると認知されるようになり、現在でも高い人気と知名度を誇る高級住宅地となりました。
高級住宅地に
住む
メリット&デメリット
こうした高級住宅地に邸宅を構え、日々の暮らしを送るにあたっては、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
まずメリットとしては、やはりその住環境の良さは外せません。1戸1戸の敷地が広く、余裕のある街では、人口密度は高くならず、静かで落ち着いた環境で快適に生活を送ることができます。道路や街路樹なども美しく整備されていたり、マンションは低層に限られているなど、街の景観を美しく保つ配慮がされている点もメリットの一つ。さらに、大使館や重要文化財などがエリア内にあることも多いため、警官隊が常時パトロールをしていたり、交番が近くにあることも多いので、治安の良さもポイントでしょう。
また、高級住宅街に住むのはある程度社会的地位を持つ方たちが多いことから、子供の教育に対しての意識が高い傾向があり、教育機関や学習環境が整っていることも人気の理由でしょう。
子育てという面で言えば、パチンコ店や映画館などの施設をエリア内に建ててはいけない、といった条例がある街も多数あり、安心して子供と暮らすことができる環境であることも挙げられます。
一方で、高級住宅地によくみられるデメリットとしては、日常でちょっとした買い物をしたい時に立ち寄れたり、簡単に外食を済ませられるようなお店があまりない、という点。高級住宅街と呼ばれるエリアには、大型のスーパーマーケットや気軽に入れる飲食店が無いことも多く、場所によってはコンビニも少ないため、不便を感じることも多いようです。また、高級住宅地近辺の施設は、比較的物価が高い傾向にあります。
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アーキテクツ
現代的な先端の感性に伝統の様式美を調和させ、「100年経ってもさらに魅力を深めてゆく」美しい建築作品を生み出し続ける、気鋭の企業。
“森を建てる”をキーワードに、高品質の国産材にこだわり、乾燥技術から加工技術、建築までを協業化した、画期的な産地直送住宅供給システムを確立。建物に命を吹き込む建築を追求し続けている。