豪邸のこだわり・内装ピックアップイングリッシュガーデン

好みの草花やハーブを植えて
自然の美しさを楽しむ

ガーデニングの本場であるイギリスで確立された、イングリッシュガーデン。手入れの行き届いた人工的な庭園ではなく、自然本来のもつ美しさが魅力です。
イングリッシュガーデンは豪邸の雰囲気にもマッチさせることができるため、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

豪邸にも意外とマッチしやすい

イングリッシュガーデンとは

イングリッシュガーデンとは、自然本来の美しさを楽しむ庭です。
庭園様式にはさまざまな種類がありますが、たとえばイタリア式庭園やフランス式庭園は、整形された美しさが特徴。お城の庭園ように人工的で豪華な風景が魅力的です。一方、イングリッシュガーデンは自然な風景を重視しており、人の手をあまり加えないという特徴があります。
なお、日本のイングリッシュガーデンでは、のどかな田舎の田園風景をイメージした庭園が一般的です。

イングリッシュガーデンの種類

1.

ボーダーガーデン

建物や塀、庭の小道などに沿って帯状につくられた庭園を、ボーダーガーデンと呼びます。手前には背丈の低い植物を植え、奥に行くにつれて背丈の高い植物を植えるのが特徴。狭いスペースでも奥行きを演出でき、イギリスの田園風景を彷彿とさせるデザインです。

2.

インフォーマルガーデン

ランドスケープガーデンと呼ばれることもあり、なだらかな起伏や曲線を利用した、野趣あふれる庭園です。インフォーマルガーデンの反対はフォーマルガーデンですが、フォーマルガーデンは一本の軸を中心に対称になるようデザインされています。
自然本来の美しさを活かすスタイルのインフォーマルガーデンでは、人工的なマテリアルを使わず、木材やアンティークレンガなどを使用します。

3.

コテージガーデン

コテージガーデンとは、田舎の家にある小さな庭のような、その土地に咲く花や植物が自然に咲いたようにデザインする庭園です。花だけではなく果樹やハーブなども植えられ、色彩が豊かであるのも特徴。四季折々の自然の美しさを感じられる魅力があります。

イングリッシュガーデンの作り方

1.

ガーデンのテーマを決める

まずはどんなイングリッシュガーデンにしたいか、テーマを決めましょう。庭の場所やスペースを考慮したうえで、住宅の外観ともマッチさせると素敵です。
庭のスペースが大きい場合は、さまざまなテーマを組み合わせた庭園をつくるのもおすすめ。本場であるイギリスのイングリッシュガーデンに近い雰囲気を演出できます。庭園をつくれるスペースがそれほど大きくない場合は、好みのテーマを1つ選ぶと良いでしょう。

2.

植栽を決める

決定したテーマに合わせて、植え込みたい植栽を決めます。植えられる植栽は気候や土壌条件によっても異なるため、適した植栽を選ぶことが大切です。
たとえば、夏の季節には草花やハーブがおすすめ。また、秋の季節には果樹や紅葉する樹木を植えると良いでしょう。

3.

植栽をレイアウトする

理想の庭園をつくるためには、レイアウトの計画が重要です。どこに何を植えるか、どのように配置するかによって印象が大きく異なりますから、レイアウトの計画をじっくりと練りましょう。
植物は、それぞれ色や形が異なるのはもちろん、背丈や幅、性質なども異なります。平面でのレイアウトだけではなく、縦の要素も考慮し、背丈の高い植物で奥の植物が見えなくならないように注意しましょう。

イングリッシュガーデンの注意点

1.

日当たり

日当たりの悪い場所では、植物が上手く育ちません。また、植物によって日当たりの好みが異なるため、特性に合った場所に植えることが大切です。
庭園の中でも、1日中強い日差しが当たる場所・午前だけ日が当たる場所・午後だけ日が当たる場所・秋から春の期間だけ日が当たりやすい落葉樹の下など、さまざまです。庭園の日当たり具合を確認し、植えるべき植物を決定しましょう。

2.

成長後の高さを考える

植物は成長するため、成長後の背丈を考慮しておきたいところです。植えた当時は小さな苗でも、日が経つにつれて大きく成長する植物もあります。
植えたときの美しさだけを考えてしまうと、成長した際にイメージと異なってしまう可能性があります。

3.

一年草か多年草か確認する

一年草とは、花を咲かせてから1年で枯れてしまう植物のこと。一方、多年草は、同じ株から翌年以降も花を咲かせられ、年々株が大きくなる特徴があります。
たとえば、庭園のほとんどを一年草で埋め尽くしてしまうと、1年後には枯れた植物ばかりになってしまいます。毎年植え替える楽しみがありますが、植え替え作業が大変になることも。一年草と多年草と組み合わせることで、植え替え作業の手間を減らせるでしょう。毎年一年草の種類を変えれば、飽きの来ないイングリッシュガーデンを実現できます。

おしゃれなイングリッシュガーデンにするポイント

1.

自然素材の小物を用いる

自然本来の美しさを活かすイングリッシュガーデンには、人工的なマテリアルよりも自然素材が似合います。そのため、レンガやテラコッタタイル、木製ベンチやテーブルなどの自然素材を採用するのがおすすめ。ブリキやアイアンなどもイングリッシュガーデンの雰囲気にマッチします。

2.

花色を揃えないカオスガーデンにする

色味を統一したまとまりのある庭園も素敵ですが、イングリッシュガーデンには花色を揃えないカオスガーデンがマッチします。あえて花色を統一せず、調和のとりやすい色の花をいくつか植えて自然な雰囲気を演出します。
何も考えずにさまざまな花を植えると、雑多な印象になりやすいため注意しましょう。

イングリッシュガーデン向きの草花

1.

アイビー

生命力が強く、日陰でも育ちやすいアイビー。ハート型の葉がかわいらしいツル性の植物です。冬場でも問題なく育つほど生命力が強いため、地面に植えるよりも植物鉢などで育ててツルを這わせるのがおすすめです。

2.

ブルンネラ

ワスレナグサを大型にしたような草姿であり、丸みのあるスペード形の葉と、株を覆うようにふんわりと咲く青い小花が特徴的。シェードガーデンにおすすめのカラープランツです。
多年草であり、開花期は4~5月(冷涼地では5~6月)。草丈は30~40cmです。庭植えでは数年間植えたままにできますが、冬場には地上部が枯れて休眠するため、事前に残った葉を刈り込んでおきます。

3.

バラ

イングリッシュガーデンには、バラが欠かせません。種類や色が豊富なため、好みのバラを選びましょう。たとえば、オールドローズやイングリッシュローズなら、イングリッシュガーデンの雰囲気にぴったり。どちらも育てやすく香りが良いうえ、ツル性で庭園にマッチしやすいバラです。

4.

パンジー・ビオラ

花色が豊富で、白や赤、ピンク、オレンジ、黄、青、紫などがあります。開花時期は10月下旬~5月中旬頃と、長期間に渡って花を楽しめるのも魅力です。
背丈は10~30cmほどと低いため、ボーダーガーデンの手前に植えるのがおすすめです。寄せ植えに用いてアクセントにするのも素敵です。

5.

ラベンダー

紫や白、ピンク色の花を咲かせるハーブの一種。イングリッシュガーデンでは定番といえる植物であり、品種によって耐寒性・耐暑性が異なり、地域に適した品種を選ぶ必要があります。
背丈は20cm程度のものもあれば、130cmほどまで成長するものもあります。背丈の高い品種なら、ボーダーガーデンの奥側に植えてみるのがおすすめです。

6.

ローズマリー

香りがよく、丈夫で育てやすいローズマリー。ハーブの一種であり、品種によっては200cmほどの高さにまで成長します。小さな花がかわいらしく、青や白ピンク、薄紫といった花色があります。
お気に入りの花と一緒にローズマリーなどのハーブを植え込むことで、自然な雰囲気を演出できるでしょう。なお、収穫したローズマリーの葉は、料理に使用できます。