高級住宅地に住む前に知っておきたい基本知識

自然素材の家で過ごす贅沢な時間

心も体もくつろげる、居心地の良い時間が何よりの高級感

建材にもこだわれる高級注文住宅なら、無垢材や漆喰などの自然素材を使った家にすることもできます。自然素材は体への優しさや温かみのある雰囲気などが魅力ですが、素材によって特徴はさまざま。それぞれの違いを知ることが、住まいづくりを成功させるポイントです。

高級注文住宅の建材選びのヒントに
住宅建築でよく使われる代表的な自然素材

毎日過ごす家だからこそ体への優しさも重視したい方は、建材に自然素材を取り入れるのがおすすめです。自然素材にこだわることで、工業製品を使った住まいにはない魅力や特別な空間を演出することもできます。自然素材とひとくちに言ってもさまざまな種類があるので、それぞれの特徴を押さえながら、理想の住まいに合ったものを選んでみましょう。ここでは、高級注文住宅でよく使われる代表的な自然素材をご紹介します。

  • 漆喰
    貝殻やサンゴ礁に由来する石灰の素材で、日本では古くから壁材として使用されています。漆喰の壁は「呼吸する壁」とも言われており、二酸化炭素を吸収して心地よい空間をつくってくれるのが特徴。また、空気中の水分を吸収する調湿機能や耐火性に優れているのも魅力です。そのほかにも漆喰は経年変化がほとんど見られず、最初に塗ったときのきれいな状態を長期的に維持することができます。
  • 珪藻土
    珪藻(けいそう)と呼ばれる藻の一種を粉末状に砕いたものを原料とした壁材です。珪藻土は非常に優れた吸湿・吸水性能があり、お風呂マットやコースターなど身近な日用品にも使用されています。また、気になる臭いや音を吸収してくれる作用もあるため、小さいお子さんやペットのいるご家庭におすすめの自然素材です。
  • 無垢材
    無垢材とは、原木を使いやすい大きさにした天然の木材です。木目の表情がそれぞれ違うため、プリント合板にはない魅力を堪能できます。また、時間経過で飴色に変色して味わいが出るところも、無垢材を使った住宅ならではの良さ。断熱性能や調湿性能にも優れているほか、木の香りによるリラックス効果もあり、快適な空間を演出できます。
  • 石材
    天然素材のなかでも、高級感のある空間を演出しやすいのが石材です。天然石は種類によって見た目や質感などが異なるため、理想とする部屋のデザインに合わせて選べるのもポイント。ただ、バリエーションが豊かな分、幅広い知識が必要となるので、石材を使った高級注文住宅の建築に詳しい建築家に相談するのがおすすめです。
  • 和紙
    昔ながらの日本の素材・和紙も、壁や天井などのデザインのアクセントとして取り入れることができます。和紙は独特の柔らかな風合いを楽しめるほか、多彩な色味や質感を生かしてインテリアデザインのポイントにすることも可能。見た目だけでなく通気性や調湿性にも優れており、一般的なクロスより強度が高いのも特徴です。

住まいに
自然素材を取り入れるメリット

自然素材を取り入れる最大のメリットは、健康に優しい住まいを実現できること。高気密化・高断熱化が進んでいる現代の住宅では化学物質やダニ・カビなどによる空気汚染の影響を受けやすく、シックハウス症候群を引き起こすことも。自然素材なら含まれる化学物質が少なく、調湿性や蓄熱性など機能面でも優れた素材が多いため、快適に過ごせる環境づくりに一役買ってくれるでしょう。また、職人の手による塗り壁や自然由来の素材は、仕上げや種類によって表情の違いを楽しめ、ほかにはないオリジナリティのある空間を演出してくれるメリットもあります。

住まいに
自然素材を取り入れるデメリット

高級注文住宅を建てるオーナーにとっては大きなデメリットにはなりませんが、自然素材は材料費や施工費などのコストが割高になる傾向にあります。また、漆喰や珪藻土を使った塗り壁は職人による手塗りが必要となるほか工程がいくつもあるので、ビニールクロスを使った施工よりも工期が長めです。また、素材に応じて適切なメンテナンスを行なう必要があります。ただし、適切なメンテナンスを行なえば従来の素材よりも長持ちしやすく、長い目で見ると自然素材の家のほうが維持費がかからないことも。自然素材を取り入れる際は、施工会社から素材に合ったメンテナンス方法を教えてもらいましょう。