高級住宅地に住む前に知っておきたい基本知識

木を追求することで生まれる世界観

現代的なスタイルと
伝統の融合を可能とする、木造建築の魅力

木造建築の文化がある日本では、やはり木材を使った高級注文住宅が高い人気を誇ります。現代の建築工法と日本伝統の工法が出会ったとき、その高級住宅にはどんな世界観が生まれるのでしょうか。

家の質を高めたいなら、細部まで木材にこだわりぬくこと

家の質を高めたいなら
細部まで木材にこだわりぬくこと

高級注文住宅を希望する多くの方が、モダンスタイルをベースとしながら、日本の伝統工法で木の温もりや風合いを活かしたデザインを希望されます。
木材を使用することで、暖かみを感じさせつつも、重厚な風格が漂い、そして趣のある魅力的な高級注文住宅となります。使用する木材にはぜひこだわってください。木には種類によってそれぞれ特徴がありますので、それらを生かして上手にデザインしていくことで、唯一無二の表情を持った高級住宅が完成します。住宅建築によく使われる木材の種類には、例として下記のものがあります。

  • ミズナラ
      
    木の中に水分を多量に含んでいることからミズナラと呼ばれます。北海道が代表的な産地です。重硬な木材で、帯状に現れる模様「虎斑(とらふ)」が特徴的。主に家具用材、建築材(床板)などに広く利用されています。明治の末期頃から日本のミズナラの価値は認められるようになり、現在では「Japaneseoak」と呼ばれ、世界的にも高い評価を受けています。
  • ケヤキ
      
    ドラマティックな木目が特徴的。柱や梁などの構造材をはじめ、階段、棚、扉、天井、床など、あらゆる場所に重宝されます。強靱で耐久性にも優れ、日本の広葉樹材の中でも最高の良材とされています。
  • トドマツ
      
    北海道で人工林として多く植えられているトドマツは、加工しやすく、上品な白色をしており、主に柱や梁、土台などの構造材として使用されています。
  • カラマツ
      
    材は重硬で耐久性、耐湿性に優れ、年月が経つごとに美しく味わいのある色合いへと変化していくのが特徴。主に家屋の土台や、屋根板、床板などに利用されます。
  • タモ (ヤチダモ)
      
    淡く、黄みがかった淡褐色から薄茶色。硬く、反発力があり、力を加えても折れにくい特徴があります。木の根元から先端まで木目が均質に流れており、木目の美しさも魅力。
     
  • ウォルナット
      
    クルミ科植物の木材。きめが細かく、丁寧に磨くだけで塗装を施さなくとも美しいツヤが出ることが魅力。耐衝撃性・加工性にも優れ、高級材となっています。主にドア材やフローリングなどに使用されます。
  • マホガニー
      
    センダン科マホガニー属の植物。柔らかく加工しやすいため、古くから重要な建造物の装飾・彫刻などに使用されてきました。その価値の高さから乱伐され、現在ではワシントン条約で規制されるほどの希少価値木材となっています。
  • チーク
      
    頑丈で耐久性が高く、水に浸かっても腐りにくいなど優れた特徴を持つ、東南アジアやタイ、インドネシアなどが主な産地の木材。美しい木目は、かのオリエント急行やクイーンエリザベス2号などの内装にも使用されました。こちらも希少価値が高く、輸入も厳しく制限されていることから、現在ではマホガニーとともに、とても手に入りにくくなっている木材でもあります。

なお「ウォルナット」「マホガニー」「チーク」の3種は世界三大銘木と呼ばれます。

木造住宅のメリット1
「耐震性・耐久性が高い」

木造住宅というと、気になるのが耐震性や耐久性が十分担保できるのかという点です。鉄筋コンクリート造などと比べると、木造の方が弱いようなイメージはありませんか。しかし、奈良にある法隆寺の五重塔や、薬師寺、醍醐寺など、1000年以上もの歴史がある建築物は木造です。このことからも分かるように、実は木の耐久性はとても優れているのです。ではなぜ、優れた耐久性を持っているはずの木造住宅が、災害などで倒壊してしまうことがあるのでしょうか。
その理由としては、柱と梁の接合部分の制度や強度不足にあると考えられています。つまり、木材自体に耐久性がないのではなく、その工法に問題があるのです。強度不足となっていた柱と梁の接合部分を強化し、さらに重要な部分に用いるのに最適な素材を選ぶことで、高度な耐久性を得ることができます。さらに緻密な構造計算によって筋交いの配置や寸法、耐力壁、耐震性に優れた構造用下地材などを組み合わせることによって、鉄筋コンクリート造にも劣らない高い耐震性も得られます。

木造住宅のメリット2
「耐火性に優れている」

木造建築のもう一つの懸念材料と言えば、やはり火災へのリスクでしょう。木というとどうしても燃えやすいのではないか?と思われるかもしれませんが、それは全ての木材に当てはまるわけではありません。一定以上の大きさや厚さを持つ木材は、たとえ火にさらされたとしても表面が焦げ炭化することで、内部に火が入るのを防いで熱による変形を長時間食い止めることが可能なのです。
軽量鉄骨材と同等の強度を持つ木材とで、1000℃までの加熱実験を行ったケースでは、開始5分後550℃を超えたところで、軽量鉄骨材は変形してしまいましたが、木材の方は変形しなかったという実験結果もでています。
(参照:一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会HP
 http://www.2x4assoc.or.jp/
quality/fire/fire01.html
)
こうした実験結果からも分かるように、木造住宅の構造体として使用される木の耐火性は、鉄骨造と比較して劣るどころか優っているといえます。

木造住宅のメリット3
「高気密・高断熱で冬も暖か」

近年の異常気象が引き起こしている、外の激しい気温の変化や急激な大雨などに対抗できるよう、高気密・高断熱の住宅が求められています。木造住宅というと、どちらかと言えば高気密というよりは、風通しの良い住宅というイメージがあるかと思います。もちろんそれは木造の魅力でもあるのですが、近年ではそうした木の特性を活かしつつ、建築工法の進歩により高気密で高断熱となった木造住宅の人気が高まってきています。
気密性の高い住宅は冬でも暖かいため、エアコンや石油ストーブなどへの依存度を低下させ、CO2の排出を減少させる効果も期待できます。最近の傾向として、環境への配慮からCO2の排出量を減らすことが求められています。気密性の高い木造住宅の場合、暖房機器が排出するCO2を減少させることが期待できるのと同時に、建築材として使われている木材がCO2を吸収する効果も望めます。例えば、木造住宅一棟で吸収できるCO2は約6トンとされていて、これは900平米の森林と匹敵する効果ともいわれています。
つまり木造住宅は、地球環境にとっても大変良い特性を持っているのです。

建築用語メモ

輸入材

日本は国土の68%が森林ですが、木材の輸入大国でもあります。主な輸入先は、カナダ、アメリカ、ロシア、ヨーロッパなどです。国産材、輸入材、ともにメリットデメリットはあるため、適材適所が必要ですが、なるべく近くの森から創られた国産材製品を選ぶことも、世界の森を守ることにつながります。

梁は「はり」と読み、柱の上に棟木と直行する方向へ横に渡す部材を指します。建物の上からの重さを支える役割があります。似た材木に「桁(けた)」がありますが、桁は棟木に平行する部材を指します。屋根を支える「小屋梁」、床を支える「床梁」、柱と柱で支える「大梁」など、種類があります。

木造軸組工法

「木造軸組工法」とは、建築構造の木構造の工法のひとつで、別名「在来工法」とも呼ばれる、日本に古くから伝わる伝統的な建築技術です。日本で最も多く採用されている工法でもあります。よく比較される2x4工法は壁で建物が支えられているのに対し、木造軸組工法は柱で建物が支えられています。

2x4工法

2×4工法とは、木造建築の工法の一つで、グループとしては木造枠組壁工法に属します。2インチ×4インチサイズをはじめとする規格品の構造用製材で構成されることから、2×4工法と呼ばれます。西部開拓時代のアメリカから広まり、現在では世界各国で用いられている建築工法です。